「私は大丈夫」が一番キケン?ご高齢の方が熱中症になりやすい3つの理由

毎日厳しい暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。 ニュースでも連日「熱中症」の話題が報じられていますが、実は熱中症で救急搬送される方の半数以上が、65歳以上のご高齢者だと言われています。

「ずっと家の中にいるから大丈夫」「若い頃はこれくらいの暑さ、平気だったから」と油断してしまうのは、少し危険かもしれません。年齢を重ねるにつれて、私たちの体は知らず知らずのうちに「熱中症になりやすい状態」へと変化していきます。

今回は、ご高齢の方が熱中症になりやすい「3つの理由」と、今日からできる対策についてお話しします。

1. 「暑さ」や「のどの渇き」を感じにくくなる

年齢とともに、皮膚の温度センサーの働きが少しずつ鈍くなり、部屋の温度が上がっていても「暑い」と感じにくくなります。

また、「のどが渇いた」という感覚も弱くなるため、本人が気づかないうちに体の水分が失われ、脱水が進んでしまうことが一番の落とし穴です。「のどが渇いてから飲む」のではなく、時間を決めてこまめに水分を摂ることが大切です。

2. 体の中の「お水のタンク」が小さくなる

人間の体は、たくさんの水分でできています。しかし、若い頃は体重の約60%あった水分量が、高齢になると50%程度まで減ってしまいます。筋肉量が減ることも、水分を蓄える力が弱まる原因のひとつです。

つまり、体の中の「お水のタンク」がもともと小さくなっている状態なので、少し汗をかいただけで、あっという間に水不足(脱水症状)に陥りやすくなってしまうのです。

3. 上手に汗をかけなくなる(熱を逃がしにくい)

体温が上がった時、私たちは汗をかいて熱を体の外へ逃がします。しかし、加齢とともに汗をかく機能が低下し、体に熱がこもりやすくなります。

特に日本の夏のように湿度が高い日は、さらに汗が蒸発しにくくなるため、扇風機だけでなくエアコンを上手に使って、室内の温度と湿度をしっかりコントロールすることがとても重要です。

4. 今日から始められる「3つの熱中症対策」

熱中症を防ぐためには、日々のちょっとした工夫が大切です。今日からすぐに実践できる対策をご紹介します。

時間を決めて「こまめな水分補給」

のどが渇いていなくても、コップ1杯のお水や麦茶を飲みましょう。「起床時」「毎食時」「入浴の前後」「寝る前」など、飲むタイミングをあらかじめ決めておくのがおすすめです。

部屋の目につく場所に「温度計・湿度計」を置く

ご自身の体感温度に頼らず、目で見て部屋の環境を確認できるようにしましょう。室温は28℃以下、湿度は50〜60%を目安に、エアコンを適切に使用してください。

日頃から「適度な運動」と「しっかり食事」を

筋肉は体の中で「お水のタンク」の役割を果たします。涼しい時間帯の軽い体操や、タンパク質(お肉・お魚・大豆など)を意識したお食事で、暑さに負けない体づくりを心がけましょう。

おわりに

熱中症は「予防」が何よりも大切です。「自分は大丈夫」と過信せず、ご自身の体を大切に守ってあげてくださいね。

「経口補水液って、いつ飲めばいいの?」「夏バテで食欲が出ない」など、気になることがあれば、いつでもあすなろ薬局の薬剤師にご相談ください。まだまだ暑い日が続きますが、無理をせず、一緒に元気に乗り切りましょう!

 

参考資料

厚生労働省 高齢者のための熱中症対策
厚生労働省 熱中症関連情報

投稿者プロフィール

nobuhiro nagao
nobuhiro nagao
2015年~ 県立広島病院で勤務、主に外来のがん治療を行う患者さまの抗がん剤注射剤の調製、お薬の服薬指導、私生活のサポートを行う。
2019年~ 県立安芸津病院へ転勤 栄養サポートチーム(NST)に所属し栄養管理や整形外科での人工関節手術後のサポートを行う。
2021年~ あすなろ薬局で勤務
2023年~ 臨床栄養医学指導士を取得し、薬に加えて栄養指導も行っている。

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