血圧の「上」と「下」、それぞれの意味と健康への影響とは？

2025年2月17日 2025年2月14日 nobuhiro nagao

nobuhiro nagao

血圧を測ったときに表示される「上の血圧（収縮期血圧）」と「下の血圧（拡張期血圧）」。

これらの数値を見て、「どちらが高いと危ないのか？」や「どうやって改善すれば良いのか？」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

今回は、血圧の意味や、異常値が示す健康状態について詳しく解説します。

血圧とは？

まず、血圧について簡単におさらいしましょう。血圧とは、血液が血管の壁に与える圧力のことです。血液は心臓から全身に送り出され、血管を通って流れていきます。この血液の流れに対する圧力が「血圧」となります。

血圧は、主に2つの値で表されます。

例えば、血圧が「120/80 mmHg」という場合、「120」が上の血圧（収縮期血圧）で「80」が下の血圧（拡張期血圧）です。

血圧は、高すぎても低すぎても、健康に影響を与える可能性があります。それぞれの異常値が示す意味について見ていきましょう。

高血圧は、心臓や血管に負担をかけ、さまざまな病気を引き起こす原因となります。特に、長期間高血圧が続くと、心臓病や脳卒中のリスクが高くなります。

これらの基準値を超える場合、高血圧と診断されることがあります。特に上の血圧が140mmHg以上になる「収縮期高血圧」が重要視されています。

低血圧は、血液が十分に全身に供給されないため、めまいや立ちくらみ、疲れやすさなどの症状を引き起こします。急に立ち上がったときに立ちくらみを感じる場合もあります。

特に高齢者や妊娠中の方に見られることが多く、低血圧自体が病気の原因となることもあります。

高血圧を引き起こす主な原因は、生活習慣の乱れです。具体的には以下のようなものがあります。

高血圧を予防・改善するためには、以下の対策が有効です。

塩分を控える
食事での塩分摂取を減らし、加工食品や外食を控えめにする。
定期的な運動
ウォーキングやジョギングなど、軽い有酸素運動を習慣にする。
ストレス管理
深呼吸や趣味の時間を取り入れて、心のリラックスを大切にする。
健康的な食生活
野菜を多く摂り、脂肪分の少ない食事を心がける。特に、カリウムやカルシウムを多く含む食品（例：バナナ、ほうれん草、乳製品）が有効です。

低血圧は、血液の循環が悪くなることによって引き起こされます。以下のような原因があります。

低血圧を改善するためには、次の対策が有効です。

血圧は健康状態を示す重要な指標であり、日常的に自分の血圧をチェックし、異常を感じた場合は早期に対策を取ることが大切です。高血圧も低血圧も、生活習慣を見直すことで改善できる場合があります。自分の血圧を把握し、適切な生活習慣を取り入れて、健やかな毎日を送りましょう。

もし、自分の血圧が気になる場合や異常を感じる場合は、お気軽にあすなろ薬局のスタッフにご相談ください。

参考文献
・国立循環器病研究センター
・日本臨床内科医会

nobuhiro nagao: 2015年～　県立広島病院で勤務、主に外来のがん治療を行う患者さまの抗がん剤注射剤の調製、お薬の服薬指導、私生活のサポートを行う。
2019年～　県立安芸津病院へ転勤　栄養サポートチーム（NST）に所属し栄養管理や整形外科での人工関節手術後のサポートを行う。
2021年～　あすなろ薬局で勤務
2023年～　臨床栄養医学指導士を取得し、薬に加えて栄養指導も行っている。