長引く咳や息切れ…それって「COPD(肺の生活習慣病)」かもしれません

「最近、階段を登ると息が切れる」
「風邪でもないのに、咳や痰(たん)が長引いている」

そんな症状を、「年のせいかな?」と見過ごしていませんか?

もしかするとそれは、COPD(慢性閉塞性肺疾患)という肺の病気かもしれません。

COPDってどんな病気?

COPDは、別名「肺の生活習慣病」とも呼ばれ、最大の原因は長年の喫煙です。 タバコの煙などの有害な物質を吸い込み続けることで、空気の通り道(気道)が細くなったり、酸素を取り込む肺の組織(肺胞)が壊れたりして、呼吸がうまくできなくなる病気です。 一度壊れた肺は元に戻らないため、早期発見・早期治療が非常に重要です。

似ている症状との見分け方(COPDとの違い)

「息苦しい」「咳が出る」といった症状は他の病気でも見られますが、COPDには特有のサインがあります。

気管支喘息(ぜんそく)との違い

どちらも呼吸が苦しくなる病気ですが、症状の出方が大きく違います。

  • 喘息の特徴: アレルギーなどが原因で起こり、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音を伴う発作が起きます。
    夜間や明け方に悪化しやすく、日によって症状に波があるのが特徴です。
  • COPDの特徴: 症状にあまり波がなく、慢性的に続きます。
    じっとしている時は平気でも、「歩く」「階段を登る」など体を動かした時(労作時)に息切れが強くなるのが特徴です。

「ただの風邪」との違い

  • 風邪の咳や痰は、通常1〜2週間、長くても1ヶ月程度で自然に治まります。
  • 一方、COPDの場合は数ヶ月から数年にわたって慢性的に咳や痰が続くのが特徴です。

「加齢(年のせい)」との違い

  • 確かに年齢とともに体力は落ちますが、同年代の人と同じペースで歩けなかったり、着替えや入浴といった日常のちょっとした動作で息が上がってしまう場合は、単なる加齢ではなくCOPDが疑われます。

治療の第一歩は「禁煙」と「正しいお薬の使い方」

COPDの進行を食い止めるための最大の治療は、何よりもまず禁煙です。 その上で、気管支を広げて呼吸を楽にする「吸入薬」を使って治療を行います。

吸入薬は、飲み薬と違って「正しく吸えているか」が効果を大きく左右します。「長く使っているから大丈夫」と思っていても、いつの間にか自己流になっていて、肺の奥まで薬が届いていないケースが少なくありません。 薬局では、専用の練習用器具などを使って吸入のサポートを行っています。お薬をもらう際、吸い方に不安がある方はいつでも薬剤師にご確認ください!

「年のせい」「いつもの咳」と自己判断せず、少しでも気になる症状があれば、早めに呼吸器内科を受診しましょう。

投稿者プロフィール

nobuhiro nagao
nobuhiro nagao
2015年~ 県立広島病院で勤務、主に外来のがん治療を行う患者さまの抗がん剤注射剤の調製、お薬の服薬指導、私生活のサポートを行う。
2019年~ 県立安芸津病院へ転勤 栄養サポートチーム(NST)に所属し栄養管理や整形外科での人工関節手術後のサポートを行う。
2021年~ あすなろ薬局で勤務
2023年~ 臨床栄養医学指導士を取得し、薬に加えて栄養指導も行っている。

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